朝晩、過ごしやすくなってまいりました。とは言え、残暑厳しくまだまだ暑い日が続いております。夏の疲れ残っていませんか?
疲れの原因は、エネルギー不足…と言われています。では、そのエネルギーはどこで作られているかご存知ですか?
細胞の中にあるミトコンドリアという小器官で作られています。
今回はこのミトコンドリアについてお話したいと思います。
私たちの体は40兆個の細胞でできています。その細胞が働くのに必要なエネルギーは、それぞれの細胞の中にあるミトコンドリアというエネルギー産生工場で作られています。ミトコンドリアはすべての細胞に存在し、一つの細胞内に100〜数千個あります。
計算すると私たちの身体には約3700兆個〜3京7000兆個もミトコンドリアが存在することになります。想像もできないくらいの数ですよね!
この細胞の中のミトコンドリアで作られたATPエネルギー(アデノシン三リン酸)によって、それぞれの細胞が働きそれぞれの細胞がその細胞の役割を果たすことで、私たちは生きていられるのです。例えるなら、ミトコンドリアは発電所で、ATPというエネルギーは発電所で作られた電気といえます。工場(細胞や体)は電気(ATP)がないと動かないですよね。
ミトコンドリアでは酸素を使ってエネルギーを作っています。酸素を使うことで、酸素を使わない場合と比べて約20倍ものエネルギーを作ることができるようになりました。そのおかげで生物は飛躍的な進化を遂げることができたと言われています。
酸素を使うことでミトコンドリア発電所は私達に多くのエネルギーを提供してくれてとても都合が良いのですが、引き換えに活性酸素という毒も作り出してしまいます。例えるなら発電所から出る排気ガスのようなものです。この活性酸素が老化や病気の原因となってしまいます。しかし心配はいりません。私たちの体は良く出来ていて、有害な毒素である活性酸素を水と二酸化炭素に無毒化する解毒システムが備わっています。
解毒システムがしっかりと働いている間は活性酸素によるダメージはありませんが、加齢やストレス増加(アルコール・喫煙・化学物質・風邪etc)によって解毒システムに支障が生じると、細胞に存在するミトコンドリアの働きが悪くなり、産生されるエネルギーが減ってしまいます。
エネルギーが減ってしまうと細胞はダメージを受け、働きが悪くなり、この状態が進行すると老化したり病気になってしまうのです!
そうです!アンチエイジングや病気予防のためには、このミトコンドリアがしっかりと働きエネルギーを作っていることがとても大事なのです!
このミトコンドリアがしっかり働くには、何が必要となるでしょうか?
エネルギーを作るための材料である栄養素が必要です!ミトコンドリアを動かすため必要な栄養素は、ビタミン(特にビタミンB群)とミネラルです。もちろんエネルギーの材料となる糖質や脂質も必要なのですが、現代社会で生活する私達は糖質・脂質過剰状態にあります(その為にミトコンドリアの働きが悪くなると血糖値が上がったり肥満になったりしてしまいます)。
反対に、食材に含まれるビタミンやミネラル量が昔より減ってしまっています。私達は常にビタミン・ミネラル不足状態にあるです。そのため、意識的にこれらビタミン・ミネラルを摂る必要があります。ビタミンやミネラルは野菜だけでなく肉や魚介類、海藻にもたくさん含まれるので、偏ることなく多くの食材を摂るように心掛けることが大切です。
しかし、栄養素をしっかり摂ってエネルギーを作っても、ストレス(アルコール・喫煙・化学物質・風邪etc)を解毒するためにエネルギーを使っていては、いくら作ってもエネルギー不足になってしまいます。エネルギーが必要なところに使われるように、ストレスを掛けない生活を送るように気をつけることは、言うまでもありません。
食欲の秋ですが、暴飲暴食を避け、サンマやきのこなど旬の体に良い食材を食べ、ミトコンドリアに優しい毎日をお過ごしください。
秋の行楽シーズン、自然に触れてリフレッシュし脳ストレスをデトックスしてみるのもおすすめです。